江戸時代の怪事件として有名なものに、歌舞伎にもなった「天一坊事件」があります。
暴れん坊将軍として知られる8代将軍徳川吉宗に隠し子が発覚というものです。
最初に問い合わせが幕府の役人にあったのは、南品川宿のお寺でのこと。
ここに浪人が数多く集まり物騒な雰囲気を出しています。
しかも将軍になる以前の、紀州藩主時代の吉宗さまのご落胤を名乗っています。
結局吉宗本人の耳にも入り、身に覚えもあることから慎重な調査が行われることに。
紀州の武家の子であることは確かだったようですが、分かったのは亡き天一坊の母が繰り返し言っていた「貴方は高貴な血を引いている、吉の字を大切に」ということ。
このことで天一坊は本当の父親を吉宗と思い込むことになっていったそう。
ただ紀州での調査の結果、ご落胤というのは真っ赤な嘘とされました。
浪人を多く集めるのは大罪ですので、天一坊は処刑ということになりました。
ひょっとしたらが今でも残る事件です。
続いては江戸を席巻した怪事件、「小便組」という詐欺です。
江戸時代に於いて妾(めかけ)は現代の愛人と同様の職業であり、大名や大店の主には妾(めかけ)がいることは珍しくありません。
そこに目を付けたのが「小便組」というグループ。
先ず、妾(めかけ)を希望する金持ちに美女を紹介します。話がまとまれば前金として大金を支払わせ契約完了です。
男に貢がせるだけ貢がせた妾(めかけ)となった美女は、頃合いを見計らい別れを切り出させます。
そのやり方がすごくて、一緒に寝ている時に毎晩のように起こる寝小便。もちろんわざとですが、女は病気と泣きながら謝ります。
結局、暇を出すことになりますが、原因が病気では返金の請求もできず泣き寝入りです。
大金をせしめた女は次なる獲物を探すという怪事件。
あちこちでお金持ちが寝小便被害にあったと伝わっています。
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